専門学校のWeb集客強化に欠かせないSEO対策のメリットと実施ポイントを解説
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専門学校への進学を希望している学生の多くは、進学を希望する専門学校のWebサイトを閲覧します。
学生にとって専門学校のことを知る入口となるため、専門学校にとって学生を獲得する手段としてWebサイトは欠かせないものとなっています。
多くの専門学校がそのことに気づいており、専門学校のWebサイトの品質は年々高まっています。ここで、Webサイトの品質を決める要素の一つが、SEO対策です。
SEO(Search Engine Optimization)は、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれ、Googleなどの検索エンジンで検索順位を上位にするための施策のことです。
専門学校のWebサイトを閲覧するきっかけの半分以上はネット検索と言われています。そのため、学生から専門学校のWebサイトへのアクセスを増やすには、SEO対策が非常に重要です。
この記事では、以下の内容について解説します。
- なぜ専門学校のWebサイトでSEO対策が必要?
- 専門学校のWebサイトのSEO対策は何が難しい?
- 専門学校のWebサイトのSEO対策で気をつけるべきポイント
なぜ専門学校のWebサイトでSEO対策が必要?
最初に、なぜ専門学校のWebサイトでSEO対策が必要か解説します。その理由は、以下の2つです。
・検索順位が上であるほど学生からのアクセスを集められるから
・長期的に見ればコストパフォーマンスがいいから
では、それぞれについて順番に解説します。
検索順位が上であるほど学生からのアクセスを集められるから
検索結果の順位であればあるほど、そのキーワードで検索した人がサイトを見つけやすいものです。
SISTRIX社が、2020年7月の検索順位別クリック率のデータをまとめています(https://www.sistrix.com/blog/why-almost-everything-you-knew-about-google-ctr-is-no-longer-valid/)。
クリック率とは、その検索結果が表示された回数のうち、実際にクリックされて閲覧された割合のことです。
それによると、検索順位1位で28.5%、2位で15.7%、3位で11.0%と、明確に検索順位が上位であればあるほどクリック率が高い傾向がありました。
専門学校のWebサイトでも同じで、検索順位が上位であればあるほどクリック率が高く、学生からのアクセスを集めることが期待できます。
長期的に見ればコストパフォーマンスがいいから
SEOとよく比較されるのがリスティング広告です。これは、あるキーワードを検索すると、検索結果より上にWebサイトを表示したり広告を出したりする広告です。
SEOよりも短期間で効果が期待できるというメリットがあります。
ただし、リスティング広告はあくまでも広告なので、それだけ料金がかかります。また、クリック率は平均2〜6%と言われており、意外とクリック率は高くありません。
その点、SEO対策はホームページの更新や調整にかかる工数のみです。しかも、上で述べたとおり、検索順位1〜3位だとクリック率が10%を超えるので、リスティング広告よりクリックしてもらえます。
よって、長期的に見ればコストパフォーマンスがいいと言えます。
専門学校のWebサイトのSEO対策は何が難しい?
先ほど、専門学校のWebサイトにSEO対策が必要な理由を2つ解説しました。
しかし、全ての専門学校がSEO対策に成功しているわけではありません。専門学校のWebサイトのSEO対策は何が難しいのでしょうか?
この記事では、以下の4つについて紹介します。
・成果が出るのに時間がかかる
・ターゲット層が広い
・ビッグキーワードを狙う必要がある
・専門学校とSEO両方の知識をもつ人材が少ない
では、それぞれについて順番に解説します。
成果が出るのに時間がかかる
SEO対策は、成果が出るのに時間がかかります。
先ほど、リスティング広告とSEOとを比較して、SEOの方が長期的にはコストパフォーマンスがいいと述べました。
しかし、適切に取り組んでも、SEO対策の成果が出るまで4ヶ月〜1年と言われています。もちろん、やり方が悪ければ、1年かけてもまともに成果が出ない可能性は十分あります。
しかも、日本で一番使用される検索エンジンであるGoogleでは、年に数回Googleが検索順位を決めるアルゴリズムが変更されます(コアアップデート)。
これにより、小手先のテクニックで短期間のうちに検索順位をアップさせることもできなくなってきました。
その上、コアアップデートにより検索順位が大きく変わる事例は、前例が多数存在しています。
そのため、予算があればSEO対策だけでなく、リスティング広告やSNS運用など、より短期間で成果が出やすい施策との併用を検討されることをおすすめします。
ターゲット層が広い
一口に学生からのアクセスを集めると言っても、その学生のバックグラウンドは実に多様です。
地元の学生も入れば、地方の学生に留学生、さらには社会人が専門学校に入学することも増えてきています。
それだけターゲットが多様化すると、それぞれのターゲットによってWebサイトで知りたいことが変わってきます。
そのため、ターゲットに合わせた対策が必要です。
具体的には、それぞれのターゲットについてしっかりリサーチして、ターゲットごとに必要な情報を細かく設定して、適切に伝えていく必要があります。
それにより、Webサイトに学生からのアクセスをより効果的に集められるようになります。
ビッグキーワードを狙う必要がある
ビッグキーワードとは、検索回数が多いキーワードのことです。
もちろん、検索回数が多いということは、検索上位になれば学生を集める効果を大きく期待できます。
ただし、えてして検索回数が多いビッグキーワードには競合相手が集まるものです。
一方、ビッグキーワードとよく比較されるのが、ロングテールキーワードです。
こちらは、例えば「福岡 スポーツ 専門学校」など、複数のキーワードを組み合わせたキーワードです。
一般に、ロングテールキーワードの方が、うまくキーワード選定すれば、競合が少なく検索上位になりやすいと言われています。
ただし、ロングテールキーワードは検索回数が少なく、しかも単なる情報収集目的になりがちです。
そのため、Webサイト経由で学生の獲得を目指すのであれば、競合相手が多くてもビッグキーワードで検索上位を狙うことが必要です。
専門学校とSEO両方の知識をもつ人材が少ない
SEO対策には適切なサイト設計やコンテンツ作成が必要であるため、専門的知識や経験が必要となります。
ここで難しいのは、SEOの知識があるだけでは専門学校のWebサイトでSEO対策を行うには不十分であることです。
なぜならば、専門学校に関する知識も同時にもっていないと、Webサイトの作成や運用の関係者間での意思疎通は困難だからです。
また、SEO対策には適切なコンテンツ作成が必要と書きました。良質なコンテンツを作成するためにも、専門学校に関する知識が必要です。
よって、専門学校とSEO両方の知識をもっているメンバーがいないと、効率的に専門学校のWebサイトにおいてSEO対策を進めるのは困難です。
しかし、そのような人材は少ないのが現状です。
専門学校のSEO・記事制作ステップ
ここからは、専門学校のWebサイトにおけるSEO対策のステップについて解説します。
具体定期には、以下の5つのポイントについて解説します。
・自校キーワード調査
・構成
・ライティング
Webサイトの記事をこれらのステップを意識して作っていくことで、学生からのアクセス増加、ひいては学生獲得につなげることができます。
自校キーワード調査
自校キーワード調査とは、市場調査をしてこれから記事を書く際に上位化を狙うキーワードを選ぶ行為です。
自校を学生に知ってもらうために、ターゲットする学生が見てくれるキーワードを調査します。
SEOを進める上では、1つの記事でメインとなるキーワードを決めてライティングをしていくため、キーワードを決めるということが重要です。
具体的な作業としては、自校の状況把握、競合調査をして、キーワードの候補を作っていきましょう。
自校の状況把握
まずは、自校のWebサイトがどういった状況なのかを把握しましょう。
狙ったキーワードがすでに上位になっているのにわざわざ記事を作る必要はないですし、自校が表示されるべきキーワードで上位化できていなければ記事を作らなければなりません。
専門的な話になってしまいますが、GoogleはWebサイトを運用するにあたって、GoogleがGoogle AnayticsやGoogle Search Consoleといった分析ツールを無料で提供しています。
そういったツールを使うことで、今のホームページではどういうキーワードで人が集まっていて、どのページがどれぐらい見られているのか、といったことがわかるようになります。
競合調査
ライバルとなる学校のWebサイトの状況もチェックしましょう。
SEOのプロであれば専門的なツールを使いますが、自校で競合調査を行う場合は、競合となる学校がどういった内容の記事をアップしているのか、実際にホームページをみてチェックしてみましょう。
どういう記事を前面に押し出しているのか、自校が全く触れていなかった記事がないかなど、自校のキーワード選びの参考にしましょう。
構成
キーワードを選んだら、次に記事の構成を考えて作成します。
構成とは、タイトルや見出し、内容について、簡単にまとめた設計図を指しています。
構成を作るために、狙ったキーワードで実際に検索をしてみて、上位の記事の内容を把握しましょう。
検索で現在上位になっているということは、Googleが高く評価をしている記事ということです。
また、専門的な話になってしまいますが、サジェストワードもチェックするのがおすすめです。検索に、検索窓で文字を入力すると、入力したキーワードの掛け合わせでよく検索されているキーワードをの候補をGoogleが表示します。
サジェストワードも構成を考えるヒントにします。
高い評価がされる記事になれるのかどうかは、この構成の段階できまってしまうので、しっかりとSEOを意識したライテイングをしましょう。
ライティング
作った構成に従って実際に記事を書きましょう。
検索で上位化するためには、タイトルや見出しにキーワードを入れるなどのSEOのためのライティングのポイントを抑える必要があります。
SEOライティングのポイントは多数あり、またGoogleが検索エンジンを改良し続けていることで、移り変わります。
SEOの最新情報は、ご自身で検索をして調べて勉強したり、専門的な知識を持っているホームページ制作会社に相談するのがおすすめです。
ただし、細かいテクニカルなことよりも一番大事なことがあります。
それは「検索したユーザーが調べたいことが、しっかり回答できている質の高い記事かどうか」ということです。
そのため、質の高い記事を1つ1つ丁寧に作っていくことが大事です。
まとめ
この記事では、専門学校のWebサイトにおけるSEO対策に関して、以下の内容を解説してきました。
- なぜ専門学校のWebサイトでSEO対策が必要?
- 専門学校のWebサイトのSEO対策は何が難しい?
- 専門学校のSEOの手順
専門学校のWebサイトでもSEO対策を十分に行うことで、Webサイトへのアクセスを増やして学生の獲得に大きくつながると期待されます。
ただ、SEO対策を十分に行うには、SEOの知識はもちろん、専門学校に関する知識も必要です。それ以上に、ターゲットとしたい学生のことを理解することも大事です。
多方面に気を配らないといけませんが、長期的な視点で見れば、SEO対策は間違いなく学生を獲得するために有効な手段の一つです。
この記事を参考にして、長期的な視点でWebサイトを育てていきましょう。
弊社ではデジタル広報に関する記事も掲載しています。こちらも参考にしてみてください。
記事執筆者の紹介
乾 雄一/デジタル広報プランナー
法人営業・EC事業の立ち上げ・新規事業開発などを経験し、WEBマーケティング会社にてWEBサイトの改善・集客・運用支援に携わる。
現在はWEB・動画・SNSを中心とした「デジタル広報」という切り口で教育機関の学生募集、医療機関の集患・人材採用支援を行っている。